立っている事より座っている事の方が腰にかかる負担が大きいのはご存知ですか?

いきなり質問してしまいましたが…

こんにちは。

本日も当院ウェブサイト・ブログをご覧頂きありがとうございます。

けんしょう門真鍼灸整骨院の分部(わけべ)です。

今回は腰が辛い中、デスクワークを頑張っておられる方に向けた内容です。

で、最初の質問に戻りますが…

質問の内容通り、ヒトは二本足で立っているよりも座っている時の方が腰に負担がかかるのです汗

意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんので、今回はその解説と少しでも腰への負担が和らぐ座り方をお伝えしますので、是非最後までお付き合いください。

座る姿勢が腰椎(腰の高さにある背骨)に与える影響

まずは下のイラストをご覧ください。

出典元:寺山和雄・片岡治(1999)「腰背部の痛み」南江堂

イラストは何を示しているかというと、日頃とる姿勢によって腰椎椎間板(腰椎と腰椎の間にあるクッション)にかかる圧力を示しています。

簡単に言うと姿勢によって腰にかかる負担が変化します。と言うことです。

で、イラストにあるように立っている状態を100とすると、

座っている状態は140

少し前かがみになった座り姿勢は185

となっていますよね。

つまり、

普通に座っているときは立っているときの1.4倍

少し前かがみで座っているときは立っているときの1.85倍

の圧力(負担)が腰椎にかかっている状態です。

デスクワーク中はどうしてもパソコンや書き物などで少し前かがみになりますよね?

極端に言うと座り方次第で1.85倍の力で腰椎を潰すような状態でお仕事をされているのです。

そりゃデスクワークが長時間になると腰痛が起きやすい訳ですよね汗

※ちなみにですが…

海外の研究では世界20か国中で日本人が一番座っている時間が長いそうです。

またその座り過ぎが万病のもとではないかとも言われています。

この状態で何年もお仕事をされていると腰椎周辺がもう限界だよー

となり、頑張ってくれている背骨にいろんな変化がみられるようになりやすいです。

なかでも有名なものは…

・変形性腰椎症

➡読んで字のごとく腰椎が変形し、次に挙げるふたつの病気を合併することがあります。

①腰椎椎間板ヘルニア

➡椎間板が変性し、それによる神経への影響で足のしびれや筋力低下が起こる可能性があります。

②腰部脊柱管狭窄症

➡こちらも読んで字のごとくですが、脊柱管とは腰椎からなる脊髄を通している管なのですが、その脊柱管を通しているスペースが腰椎が変性することにより狭くなることがあり、神経症状が発生する場合があります。

脅すわけではありませんが、今は腰痛だけの症状であっても将来的に上記のような症状が起こる可能性もあるのです。

こんな座り方になっていませんか?

そんなお体にならないように今のうちから普段の心掛けで腰への負担を少しでも和らげていきましょう!

という事で皆さん普段どんな座り方でしょうか?

・机にかぶりつくようにすわっている

➡パソコンの画面や書類が見にくいとどうしても前へかがむ姿勢が続きますよね。

 こうなると最初の説明通り腰への負担増です。

・脚を組んでしまう

➡これも油断するとしてしまいがちですよね汗

ちなみに脚を組むと言うとお腹の前で組むのをイメージしがちですが、イスの下でスネを クロスす るのもあまり好ましくありません。

・姿勢を正そうと胸をはっている

➡姿勢に関して意識が高い方はこれをされてる方が多いんじゃないでしょうか?

良い姿勢をと思って、姿勢を意識して背筋をピンと伸ばした結果、背骨周りにある筋肉が緊張しすぎてその状態で数時間いてると血行不良などにより腰痛を感じることも多いです。

座り方講座

ではどう座ればいいの?

となりますよね。

ただ先にお断わりしておきますが、そもそも先にご説明したように座ること自体腰への負担は避けられない為、長時間座る事を控えて頂く事が一番の対策になります。

なので…

①可能であれば、30分から1時間経ったら立ち上がり足踏みや屈伸運動、その場から離れられるなら少し歩く

②立ち上がるのが難しければ、

・左右のお尻を交互に少し浮かす

・骨盤を前後に動かす

・座った状態で太もも上げ

などをして股関節や骨盤に少し刺激を入れてみてください。

上記の内容はすでにやっているよ。

という方や、職場でそんな動きは出来ません!

ということもあると思いますので、最後に比較的腰への負担が少なくなる座り方をご紹介します。

☆まずは足裏をしっかり床につける

➡シンプルな事ですが案外これが出来ていない方が多いです。

ではなぜ足裏を床につけて頂きたいかと申しますと、座るという姿勢は立っていることの延長であり、全身を使って座わる事が腰への負担を減らせる第一条件です。

なので座っているときも地に足をつけ、地面を感じて頂きたいのです。

するとイスの座面に対し、お尻と腰だけで上半身を支えるのではなく、脚の支えも使えるので自然とお腹周りにも力が入りやすくなり、お腹と腰で背骨を支える事が出来ます。

これを徹底するだけでも続けているうちに腰の感じが変わってくると思います。

☆姿勢を良くしようと無理に背筋を伸ばさない(肩の力を抜く)

➡先ほども言いましたが、姿勢を意識するあまり背筋をピンと伸ばしすぎると背中の筋肉が緊張しすぎて逆に背骨への負担が強くなる場合がありますので、足裏を床につけれているなら肩の力は抜いて座ってみてください。

☆お腹の前にバランスボールを抱える様に背骨全てで綺麗なカーブを作るイメージ

➡こう書くと、それって猫背になるやん!

と、ツッコミが入りそうですが(笑)

極端な話、背骨が綺麗な曲線になるのであれば猫背でもいいのです。

※猫背を推奨しているわけではありません。

ではなぜか?

答えはシンプル。

背骨ひとつひとつへの負担を分散出来るからです。

キャンプで使うテントをイメージしてください。

テントの骨組みになる部分は綺麗な曲線ですよね?

その曲線を綺麗にする為にバランスボールを抱える感じで力を抜いて座ってみてください。

※以上今回は3点ポイントを挙げましたが、人それぞれにお体の状態は異なりますので、まずは出来る事から始めてみてください。

特に最後の背中を丸める座り方は普段姿勢を意識して体の力が抜けにくい方はしづらいかもしれませんので、まずは肩の力を抜く事からしてみましょう。

また、自宅で出来る事はないのか?

という方もいらっしゃると思います。

以前に当院のブログで腰痛予防・改善の為のエクササイズなどを書いた記事がありますので、併せて参考にして頂けたらと思います。

まとめ

今回は座り姿勢についても解説しましたが、冒頭でお伝えしたようにそもそも座る事自体が腰(背骨)に対して負担が大きくなる事に変わりはありません。

なので時間があれば一度立って少し体を動かしリセットする事が第一とお考えください。

職場の机をハイデスクにして立ってデスクワークも良いです。

さらに可能な方は職場以外の時間はなるべく座る時間を減らす事が出来れば腰だけでなく体に優しい毎日になりますね。

座り方だけでなく、一日中頑張ってくれているカラダをいたわるように、少しでも負担が減る工夫は何かないかを考えてみませんか?

最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。

※ご質問やご相談などは当院LINEやお電話でお気軽にお問い合わせください。

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