こんにちは。
当院ウェブサイトや当ブログをご覧頂き有難うございます。
「けんしょう門真鍼灸整骨院」の分部です。
今回は腰部脊柱管狭窄症についてなるべく簡単に解りやすく解説致します。
早速ですが、こんな症状でお悩みではありませんか?
・歩いていると太ももからふくらはぎにしびれを感じ、辛くて歩けなくなるが、少し立ち止まったり・座って休憩すると歩けるようになる
・立っていると脚のしびれや痛みが強くなる
・腰を反らすのが辛い
・歩くのは辛いが、自転車に乗るのは大丈夫
・脚に力が入らないようになることがある
※ひとつでも当てはまる症状があれば是非読み進めて頂き、ブログ最後にはご自宅で行える改善・予防のための運動をお伝えします。
◎腰部脊柱管狭窄症とは?
まずはイラストをご覧ください。
イラストにあるように背骨にある神経を通すスペースである脊柱管が何らかの理由により狭くなることで起こります。
ちなみに日本では約580万人の方が腰部脊柱管狭窄症で悩んでいるそうです。
また、高齢者の10人に1人は患っています。
◎脊柱管はなぜ狭くなるのか?
・背骨を支えるためにある靭帯の肥厚
・背骨自体の変形
などにより脊柱管のスペースが狭くなると言われています。
では靭帯の肥厚と背骨自体の変形が起こる理由は?
➡背骨を支えるお腹側の働きが弱まり上手く支えられなくなると、背骨にかかる負担が増え、結果として背骨と背骨の間にある関節や椎間板周辺を押しつぶすような状態になりやすくなります。
で、背骨を押しつぶすような状態が続くと…
・お腹の支えが上手くいかない事で背骨同士をつなぐ役目の靭帯の負担が増えることで肥大・肥厚する
・関節部に繰り返し押しつぶされるストレスがかかる事で変形する
※ちなみにですが、これらはひとつだけでなく、同時に起こる事もあります。
上記のように背骨周囲に変化が起こることで、脊柱管のスペースが狭くなり、痛みやしびれが現れる様になります。
◎どんな症状があらわれる?
次に腰部脊柱管狭窄症にみられやすい症状についてです。
・おしりから脚にかけてのしびれ・痛み・脱力感
・間欠跛行
上記が代表的な症状です。
しびれ・痛みはイメージしやすいですが、間欠跛行ってなに?
と、思いませんか?
間欠=一定の時間をおいて起こったりやんだりする事
跛行=正常な歩行が出来ない状態
つまり、痛みやしびれにより歩きにくくなるが、休憩したりするとまた歩けるようになる状態を指します。
下のイラストのような状態です。
歩けない程の辛さがあるのに座ったり、少し前に屈んで休憩するとまた歩ける。
不思議ですよね…
でもここに腰部脊柱管狭窄症の症状を和らげるヒントがあります。
腰が少し屈んだ状態(座位や前かがみ姿勢)になると、神経が狭窄している部分にかかる圧力が弱まる事で一時的にゆとりが出来て神経症状が少し落ち着くのです。
この状態を日頃の立ち姿勢や歩行動作のときに再現できると症状が落ち着いていく可能性があります。
◎症状緩和のために出来る事は?
気になるのは自分で出来る改善方法…ですよね?
お察しの方も多いとおもいますが、やはり運動です。
運動と言うよりも、
「体の使い方を鍛え直していく」
と、言った方が適切ですね。
病院でも「痛みがマシならご自宅で運動してくださいね~」
って言われますよね?
でも症状が出ている今まで通りの体の使い方で運動をすると、再発や症状が悪化してしまうことも…
なので、今回お伝えする運動は地味なものばかりですが、毎日継続して頂くと効果を実感して頂けると思います。
<運動のテーマ>
先ほどお伝えしたように、脊柱管にかかる圧を減らしたいので背中をきれいにカーブさせることを目的に体を動かします
☆まずは初級編
写真の様に膝を広げて座ります。
腕は両膝の間に脱力してぶら下げます。
その状態から背中を丸めていきますが、股関節や腰回りから前に倒さずに
頭➡首➡背中➡腰の順番で頭と腕の重みを感じながらゆっくり前に倒していきます。
この時のポイントは反動をつけずにこれでもか、というくらいにゆっくり前に体を倒してください。
素早く前に倒すと体に力が入って、きれいな背骨のカーブが出にくいからです。
ゆっくりした呼吸と一緒にゆっくり前屈してください。
☆中級編
次はもう少し動きを入れていきます!
上の写真の様に四つ這いになります。
四つ這いから、いわゆる猫のポーズをします。
※猫のポーズのポイント
背中を丸めますが、症状が出ている方はみぞおちの裏から腰椎にかけて背中を丸めにくいと思いますので、丸めるときにしっかり息を吐きながら背中を丸めてみてください。
で、猫のポーズの背中をキープしながら、お尻をカカトにつけるようにします。
この状態で2~3秒キープしてください。呼吸は止めないでくださいね。
☆上級編
最後は上級編と言いながら、一番動きが少ないです(笑)
なぜ上級編かと言うと、
・腰部周辺に症状がある方はそのポーズ自体が取りにくいから。
・もう一つは、すごく地味で上手く出来ないと効果を感じにくいからです。
では写真をご覧ください。
まずは正座して前に屈みになり、みぞおちからお腹を意識してゆっくり呼吸します。
これだけです。
ですが、シンプル故にポイントをしっかり抑えてください!
ポイント①
まず正座から前に屈む際、初級編同様にゆっくり脱力して前に屈む
ポイント②
可能であれば、
・お尻をカカトにつける
・頭を床につける
・手を前に伸ばす
この三つを意識しながらゆっくり呼吸してください。
※症状がある方はこのポジションを取る事が辛い場合があります。
その場合は初級・中級を頑張って続けてもらうと少しづつ出来る様になりますので、無理せずに行いましょう!
ポイント③
呼吸の仕方
・まずゆっくり息を吐きます
・吐ききれたら1~2秒息を止めます
※苦しい方は無理しないでください
・吐ききって少し息を止めると、吸いたいなと感じると思いますのでその流れで息を吸ってください
可能であれば、
吸うのも吐くのも5~7秒かけてゆっくり行ってください
この呼吸を1~2分続けて完了です!
ポイント④
最後になりますが、これが一番重要になります。
先ほどのポイント③の呼吸の際、
吸うときは➡お腹・腰・お尻に空気を入れる様にしっかり膨らみを感じる
吐くときは➡肋骨をしっかり締めるように
ゆっくりした呼吸の中でポイント④も出来る様に頑張りましょう
ただ、最初慣れないうちはお腹や腰が膨らむ感じがわかりにくいかもしれませんが、くじけず継続しましょう。
回数をこなすうちに感覚が分かってくるはずです!
最後に…
・脚の筋力が急激に落ちたような気がする
・足首からつま先にかけて力が入り辛く、足首から先がダランとなる
・排尿・便障害(お手洗いが上手くできない)
上記の様な症状がある方は、神経症状が強く現れている可能性がありますので我慢せずに
一度病院に受診して頂くことをおすすめします。
◎まとめ
おしりから足元にかけての痛み・しびれにより、長い距離を歩くことが困難になると生活の幅が狭くなり、お仕事や趣味などをあきらめなければならない…
なんて事になると毎日が楽しくないですよね。
でもあきらめる前に出来る事はたくさんあります!
まずは今回お伝えした運動を少しずつでも生活の中に取り入れて頂き、症状緩和の一助になれば幸いです。
文面だけでは分かりにくい、なかなか症状の改善がみられない場合は一度ご相談頂ければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
※尚、ご質問やご相談は当院LINEやお電話にて承ります。